短期滞在ビザから他のビザへ変更することはできるのか

短期滞在で入国後に他の在留資格へ変更することができますか?というご質問を頂くことがありますが、短期滞在の在留資格から他の在留資格への変更は、「やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする」(出入国管理及び難民認定法第20条第3項但し書き)とされ、やむを得ない特別の事情のない限り、原則として認められていません。

なぜなら、短期滞在の在留資格は、観光や家族訪問などの一時的な滞在を認めるものであるため、短期滞在から他の在留資格への変更を容易に認めてしまうと

潜脱になってしまうおそれがあるからです。

そのため、長期滞在や就労を目的とする場合には一度出国し、適切な在留資格を取得して再入国する必要があります。

もっとも、例外的に変更が認められる場合もあります。

例えば、日本人や永住者との結婚や日本での出産が予定されている場合、病気や事故による長期治療が必要な場合には、それぞれ「日本人の配偶者等」や「特定活動(医療)」への変更が認められることがあります。

在留資格の変更申請をする場合、パスポートや在留カード、変更理由書、経済的な証明書類なども必要で、滞在期限内に迅速に手続きを進めることが重要です。

短期滞在からの在留資格の変更を検討されている方は、入国管理に詳しい弁護士などの専門家に相談し、迅速かつ的確に手続きを進められることをおすすめいたします。

行政書士登録

こんばんは、名古屋の弁護士井川です。

本日は、行政書士の登録後、はじめて愛知県行政書士会に行ってきました。

これで、弁護士、税理士、行政書士の3士業の資格を有することになり、ますます気の引き締まる思いがいたします。

私が行政書士登録をしたのは、今後、外国人の方の在留資格取得や更新等のお手伝い(申請取次といいます。)をするためです。

出入国管理局へ届け出をした弁護士は、在留資格取得や更新等のお手伝いをすることができるため、すでにその届け出は済んでおり、ピンクカードと言われる申請取次資格を証するカードも頂いていますが、外国人の方にとって在留資格やビザなどの入管に関する事項については、行政書士の方が馴染みがあるだろうということで、行政書士登録を行いました。

本日、愛知県行政書士会では、会長をはじめ様々な方の大変貴重なお話を聞くことができて、非常に有意義な時間を過ごせました。

業務部の活動内容等もお伺いして、さっそく、入管業務を取り扱っている国際部への参加を検討し始めているところです。

今後も、一人でも多くの方のお役に立てるよう精進したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日のブログは、以上とさせていただきます。

ビザとは何か?外国人の在留資格について その3

こんにちは、名古屋の弁護士の井川です。

前回のブログに続き、在留資格を解説していきたいと思います。

外国人が日本に滞在するために必要な在留資格ですが、その取得には多くの資料が必要となります。

今回、すべての書類に言及できませんが、いくつか解説していきます。

まず、在留資格認定証明書交付申請書や在留資格変更許可申請書などの申請書が必要になります。

これらの書類の記載に不備があると許可されませんので、慎重に記載する必要があります。

日本で滞在することができる程度の資力があることを証明するため、銀行口座の残高証明書や雇用契約書等が求められることがあります。

就労系の在留資格を取得する場合には、学歴や職歴を証明する書面の提出が条件となることがあります。

在留資格の取得のためには、さまざまな資料の取得が必要になり、申請書の記入ミスや必要書類の不備があると、申請が却下される可能性があるため、在留資格の取次を行っており、在留資格に詳しい弁護士や行政書士などの専門家に相談して手続きを進めていくと安心でしょう。

私が所属している弁護士法人でも、外国人の方の在留資格の申請をお手伝いしていますので、お困りの場合には、一度お気軽にご相談ください。

ビザとは何か?外国人の在留資格について その2

こんにちは、前回のブログでは、名古屋でも多くの外国人の方を見かけることがあること、ビザという言葉が一般的に外国人の在留資格全体を指して使用されることがありますが正確には査証のことを意味すること、査証が外国人に対して日本の在外公館から発行されるもので日本への入国に関する推薦状のようなものであること、日本に滞在するためには査証とは別に在留資格が必要になることなどを説明しました。

今回のブログでは、日本に滞在するために必要になる在留資格について、解説したいと思います。

日本の在留資格にはさまざまな種類があり、それぞれの資格には特定の活動範囲が定められています。

例えば、就労系ビザは日本で働くことを許可する資格ですが、非就労系ビザでは基本的に就労は認められません。

以下に、代表的な在留資格の種類とその制限を紹介します。

技術・人文知識・国際業務ビザは、技人国ビザとも呼ばれ、就労系の代表的な在留資格です。

この在留資格は、主にエンジニアなどの単純作業以外の業務に従事する場合に必要になります。

技能ビザは、外国料理のシェフなど特定の技能を持つ職業に従事する場合に必要になります。

経営・管理ビザは、日本で会社を設立して経営を行う場合や大企業の役員や部長などの管理職として業務をする場合に必要になります。

留学ビザは、日本の学校や大学で学ぶための在留資格で、基本的には就労は認められていませんが、定められた時間内であれば、バイトなど就労をすることが認められることがあります。

観光ビザ: 観光や親族訪問など短期滞在のための在留資格で、就労は認められません。

在留資格は上記の他にもさまざまなものがあり、今後もブログでご紹介できればと思っています。

ビザとは何か?外国人の在留資格について その1

私は、名古屋の事務所で勤務していますが、勤務先の近くの飲食店や駅などで、たくさんの外国人の方を見かけることがあります。

観光で日本に来ている方、留学している方、仕事のため来日している方など様々な理由で日本に来ているのだと思います。

このような外国人の方が、日本で過ごすために必要になる「ビザ」と言われる在留資格について解説していきたいと思います。

一般的には「ビザ」という言葉は、外国人の在留資格全体を指して使用されることがありますが、正確には「ビザ」とは「査証」のことを意味します。

査証とは、外国人がその国に入国するための推薦状のようなものであり、海外にある日本の大使館や領事館で発行されます。

一方で、日本に滞在するためには査証とは別に、在留資格が必要です。

在留資格は、外国人が日本国内でどのような活動を行うことができるかを示すもので、いくつかの種類があり、出入国在留管理局から付与されます。

この在留資格を取得することにより、外国人は日本での生活や仕事を始めることができるのです。

次回のブログでは、在留資格の種類などについて解説していきたいと思います。 本日もブログをお読みいただき、ありがとうございました。

出入国在留手続業務における弁護士の役割

1 弁護士による出入国在留手続

弁護士は、日々、数多くの法律業務、法律事務を取り扱っていますが、出入国在留手続業務に従事している弁護士の数は多くはありません。

もっとも、出入国在留手続は、日本に入国して在留したいと希望する外国人の方にとっては必要不可欠な手続きであり、法律の専門家である弁護士がそのような外国人の方の手続き支援をすることは重要なことであると考えられます。

また、出入国在留手続は、行政書士の業務分野という認識が一般的でありますが、日本在留中のトラブル(交通事故や離婚、労務問題など)への対応などを考慮すると、出入国在留手続の初期の段階から信頼できる弁護士を見つけておくことは在留中の安心につながるかと思います。

2 弁護士が出入国在留手続を行うには

弁護士が、外国人の方本人に代わって出入国在留手続の申請手続きを行うには、所属する弁護士会を通じて、地方出入国在留管理局に対して届出を行う必要があります。

届出を行っていない弁護士が、本人に代わって申請手続きを行うことはできませんので、出入国在留手続を弁護士に依頼しようとする場合には、当該弁護士が届出済の弁護士であるかどうかを確認する必要があります。

交通事故の示談交渉で問題となりやすいこと

  交通事故によるケガの治療費や逸失利益、慰謝料は、加害者である相手方に請求することができますが、実際に賠償金を支払うのは相手方が加入している保険会社ということが多いでしょう。

  そのため、交通事故による示談交渉も、加害者本人ではなく、相手方の保険会社と行うことが一般的です。

  相手方保険会社との示談交渉では、特に、過失割合や治療の必要性、それにともなって損害賠償額の金額などが問題になることが多いでしょう。

  交通事故事案は豊富な裁判例が蓄積されており、交通事故の様々なケースについての過失割合が定型化されています。

しかしながら、個別具体的事情によって、相手方保険会社が提示してきた過失割合に納得がいかない、適切なのか判断が付かないという状況になることは、当然のことであり、示談交渉において問題になりやすい点の一つとなります。

  また、交通事故でケガをした場合、ケガの治療費を請求することができますが、どの範囲で請求できるのか、という点が問題になることがあります。

  この日までは治療費を出しますが、それ以降は出しませんと保険会社から言われることがあります。

  治療費を請求できる範囲については、診断権を有する医師の意見が重視されることがありますが、すべての医師が交通事故の手続きに詳しいわけではないということには注意しておく必要があります。

  上記の過失割合、治療の必要性は、すべて損害賠償の額に影響を与えます。

  適切な損害賠償を得るために、交通事故に詳しい弁護士に相談して手続きをすすめるということが大切でしょう。

弁護士に相談する際のポイント

こんばんは。名古屋の弁護士、井川です。

最近は、暖かい日もあり、だんだんと春の訪れを感じていたところでしたが、私が住んでいる中部地方では、本日は雪が降るなどまだまだ寒さを感じる一日でした。

今日のブログでは、弁護士に法律相談をする際のポイントについてお話したいと思います。

1 事前準備

弁護士に相談する際には、1時間や2時間などの枠が定まっていることが多く、伝えたいことを伝えきれないまま相談時間が経過してしまうということが珍しくありません。

弁護士に事の経緯をしっかりと伝え、適切なアドバイスを得るためには、あらかじめ時系列などであらましをまとめたメモを持参するとよいでしょう。

時系列でまとめたメモを作成することで、ご本人様の頭の中を整理することができますし、初めて話を聞く弁護士にも伝わりやすくなると思います。

2 当日

弁護士に相談というのは、そうそうあることではないと思いますので、緊張される方も多いと思います。

普段しないことをする以上、緊張されるのは当然と思いますので、緊張を隠す必要はなく、お伝えいただければ、弁護士側としても緊張をほぐしながらお話を聞かせていただこうと努めますので、まずは、ご自身のお気持ちについて何でもお話いただければと思います。

弁護士への相談はなかなか敷居が高いと思われる方もいらっしゃると思いますが、法律問題にお困りの際には、ぜひ一歩踏み出して弁護士にご連絡ください。

弁護士の探し方

こんにちは。

名古屋で弁護士をしている井川卓磨です。

今回のブログでは、弁護士を探す時のポイントについてお話ししようと思います。

1 弁護士の探し方のポイント

まず、弁護士を探す際に重要ポイントの一つとして、弁護士が自分の依頼内容について詳しいかどうかという点が挙げられます。

弁護士といえども、すべての法分野を取り扱っているわけではありません。

お医者さんに、外科、内科、耳鼻科などの専門分野があるというのは分かりやすい例ですが、弁護士も同じで特化した分野を持っていることがあります。

自分の依頼したい内容に特化して取り組んでいる弁護士であれば、安心して任せることができるのではないでしょうか。

2 その他のポイント

弁護士は敷居が高い。

過去、業界全体としてそのように言われる時期がありました。

もっとも、現在では、多くの事務所が、無料法律相談や電話相談などを取り入れ、敷居が低くなっているようにも思います。

ただ、弁護士の人柄というのは様々で、人間である以上当然といえばそうなのでしょうが、合う、合わない、というのはあると思います。

実際に話をしてみてしか分からない人柄の部分があると思います。

依頼をするとなると、長期にわたって、ともに戦っていく同士になるわけですから、人柄という点も弁護士選びの重要なポイントになるのではないでしょうか。

保釈と執行猶予の関係

1 保釈とは

保釈は、起訴後に行うことができ、一定の要件を満たす場合に保証金の納付を行って、身柄の解放を受けることができる制度です。

起訴後の被告人は、被疑者段階から続く長期の身柄拘束で身体的・精神的にも疲弊している場合もありますし、長期の身柄拘束によって仕事や家族関係などの社会生活に支障を来している場合があります。

保釈によって、身柄拘束から解放し、日常生活を取り戻すことは、刑事事件における重要な弁護活動の一つといえるでしょう。

2 執行猶予とは

執行猶予は、刑の執行を猶予する制度です。

例えば、懲役1年執行猶予3年という判決の場合、猶予期間である3年間のうちに問題を起こすことなく過ごすことができれば、刑務所に入らずに済むということになります。

3 保釈が認められると執行猶予が付くのか

保釈が認められた人は、執行猶予になりますかという質問を受けることがあります。

法手続きとしては、両者は別物であり、保釈が認められたからといって、必ず執行猶予になるとは限りません。

ただ、事実上、実刑が見込まれるケースでは保釈を認めるとそのまま逃亡されてしまうおそれがあるため保釈を認めない、一方で、執行猶予が見込まれるケースでは実刑見込みの場合に比べて逃亡のおそれが低く保釈が認められやすい傾向にあるということはあるかもしれません。

4 弁護士にご相談ください

名古屋にお住まいで刑事事件にお困りの際には、弁護士までご相談いただくのが良いと思います。

不起訴と無罪

「不起訴」と「無罪」は法的な意味で異なります。

不起訴は検察官が被疑者を起訴しないと判断することを指し、不起訴の理由には起訴猶予や嫌疑不十分が挙げられます。

起訴猶予とは犯罪の嫌疑が十分認められて、有罪の証明ができるにもかかわらず、起訴しない判断をする場合の理由とされ、嫌疑不十分は犯罪の嫌疑はあるものの、有罪の証明をするためには証拠が不十分であるために起訴しない判断をする場合の理由とされます。

一方で、「無罪」は裁判所が被告人に対して罪を認めないと判断するもので、提出された証拠が有罪を立証するには十分でない場合に判断されます。

不起訴は検察官が行い、裁判自体が開催されませんが、無罪の場合は裁判官が判断をします。

不起訴と無罪の主な違いは、判断者が異なり、不起訴は検察官、無罪は裁判官が判断を行うことです。

不起訴は裁判が行われず、無罪は裁判を経ての判断となります。

日本の司法においては起訴された場合の有罪率が100%に近い水準であるため、無罪を獲得するのは難しく、基本的には不起訴を目指す弁護活動が主流となります。

特に、医師や弁護士、教師などの資格喪失等の懸念がある場合には、不起訴を目指す弁護活動が重要とされています。

刑事処分における医師のリスク

医師が刑事事件を起こしてしまった場合、刑事手続き自体は一般の刑事事件と異なることはありません。

ただし、医師の場合、刑事処分が科されると、医道審議会による行政処分を受け、業務停止や医師免許の取消等の処分を受けてしまう特有のリスクがあることに注意が必要です

1 一般的なリスクの例

逮捕・勾留は、医師が刑事事件を起こしてしまった場合の一般的なリスクといえるでしょう。

捜査機関に逮捕・勾留されると、最大で23日間もの長期間にわたって身柄を拘束される可能性があります。

このような長期の身柄拘束は、社会復帰を著しく妨げるリスクがあり、例えば、開業医の場合、拘束期間中は診療を行うことができないばかりか、逮捕・勾留されたことによる風評被害が発生し、医院の評判を著しく落としてしまうことになりかねませんし、勤務医の場合には、逮捕・勾留されたことが勤務する医療機関に発覚して、契約関係を終了されてしまうという事態も生じかねません。

2 医師特有のリスク

医師が刑事処分を受けた場合には、医道審議会による行政処分の対象になります。

医道審議会とは、医師法及び医道審議会令により設置が規定されている医師や歯科医師の行政処分を審議する厚生労働省所管の審議会です。

医師法には、罰金以上の刑に処せられた者は、戒告、3年以内の医業の停止、免許の取消しの処分が課されることがある旨が規定されているため、医師資格を守るためには、刑事手続きでの適切な対応は当然、医道審議会手続きでの適切な対応も重要になります。

いずれについても、弁護士による適切なサポートを受け、可能な限りリスク回避されることをおすすめいたします。

刑事事件で私選弁護人に依頼するメリット

1 弁護人選任時期に関するメリット

刑事事件の被疑者に弁護士を付ける制度として、国選弁護人制度があります。

国選弁護人制度は、起訴前と起訴後に分かれており、起訴前国選弁護とは、刑事事件において勾留された被疑者に対して、国が弁護人を選任する制度です。

弁護士に依頼する資力のない方について弁護士を付けることができるという点でメリットのある制度ですが、勾留以降でしかつけることができないため、逮捕直後には本制度を利用して弁護士を付けることができません。

また、国選弁護人は、勾留されずに釈放された場合やそもそも逮捕されず在宅事件として取り扱われた場合には、起訴前国選弁護人を付けることはできません。

一方、私選弁護人は、どの段階からでもつけることができます。

逮捕される前に依頼することもできますし、逮捕直後にも依頼できます。

また、在宅事件として取り扱われ、そもそも逮捕・勾留されないという場合でも、弁護士を付けることができます。

2 選択権があることのメリット

国選弁護人は、前述のとおり、国が弁護士を選任する制度ですが、その選任方法は、名簿に登録された弁護士の中からランダムに選ばれるというものです。

そのため、場合によっては、普段から集中的に刑事事件に取り組んでいるわけではない弁護士が選ばれる可能性があります。

一方、私選弁護人であれば、依頼者自らが弁護士を選ぶことができるため、刑事事件に注力している経験豊富な弁護士を選択することが可能です。

2023年の秋

 日中は、まだまだ暑い日が続きますが、夜になると幾分か暑さの和らぎを感じることができる季節になりました。

 私の勤務地である名古屋市でも、9月末までは日中30度を超える予報ですが、夜は20度をやや上回る程度の予報になっています。

 秋の気配を感じると、毎年、今年は食欲の秋ではなく、スポーツの秋にしようという決意をしている気がします。

 去年のブログを読み返していたら、案の定、「私は、食欲の秋を少し控え、スポーツの秋を満喫するよう、努めたいなと思っているところです。」と記載がありました。

 毎年、決意しているのですね。

 今年こそは、実行すると、固く決意しております。

 先日、久しぶりにバッティングセンターに行きました。

 不思議なもので、数スイングするうちに、若々しい気持ちになりました。

 適度な運動は、気持ちをリフレッシュさせる効果があると聞きますが、まさにリフレッシュした心地よい気持ちになりました。

 スポーツの秋満喫に向けた良いスタートダッシュを決めることができたのではないかと思います。

 来年の秋のブログには、「昨年の秋のように、今年もスポーツの秋にしたいと思います。」と書けると良いなと思います。

 ブログを読んでいただいている皆様は、今年の秋をどのようにお過ごしになられるでしょうか。

 それぞれの秋、ぜひ、満喫していただければと思います。

無罪と不起訴の違い

無罪とは、起訴された被告人に対して、裁判所が下す判決の一つです。

一方、不起訴とは、起訴・不起訴の判断権者である検察官が、起訴しない決定をすることをいいます。

つまり、無罪と不起訴では、裁判所が判断するのか、検察官が判断するのかという違いがあります。

日本の刑事事件においては、起訴された場合の有罪率が非常に高いため、無罪と不起訴とを比較すると、不起訴を目指す弁護活動をすることが一般的といえるでしょう。

不起訴を目指す弁護活動は様々ですが、たとえば、被害者がいるような犯罪類型の場合には、被害者との示談を成立させること、また、薬物事犯やクレプトマニア(窃盗症)などの依存性のあるような犯罪類型の場合には、家族、職場、支援団体や関連団体などと連携して社会内での更生の道を開くことなどが大切です。

どのような場合であっても、刑事事件に詳しく、迅速かつ丁寧に対応してくれる弁護士に依頼をして、適切なアドバイスをもらうことや適切な対応をしてもらうことがとても重要といえるでしょう。

名古屋周辺にお住まいで、不起訴に向けた弁護活動を依頼したいなど、刑事事件のご相談をお考えの際には、刑事事件に詳しい弁護士にご相談されることをおすすめいたします。

中部国際空港(セントレア)

先日、初めて中部国際空港に行ってきました。

中部国際空港は、愛知県常滑市にある国際空港で、空港法4条による拠点空港でもあるようです。

また、セントレアという愛称でも親しまれている日本を代表する空港の一つです。

私の勤務地の最寄り駅である名古屋駅からですと、名鉄ミュースカイを利用して、わずか30分以内で行くことができます。

私は、名鉄ミュースカイではなく、名鉄特急で行ったのですが、中部国際空港に到着するころには、車内には、大きなキャリーケースを持った人たちが目立っていました。

到着すると、まずは、空港自体の大きさに驚きました。

私は、同じ愛知県にある小牧空港を利用することが多かったので、小牧空港自体は良い空港だと思っていますが、中部国際空港の大きさには圧倒されました。

中部国際空港の空港内は、国際線ターミナルや国内線ターミナルはもちろん、ショップやレストランも非常に充実しているほか、フライトパークというボーイング787初号機のスケールと大きさと迫力を間近で体験できる施設もあり、1日ではすべての施設をまわり尽くせないほどでした。

ぜひ、みなさんも、中部国際空港を利用して、名古屋に遊びにいらしてみてはいかがでしょうか。

逮捕されるとどうなるのか

1 最大23日間の身柄拘束

  逮捕されると、逮捕後48時間以内に、警察から検察へと送致されます。

  その後、24時間以内に、検察が、被疑者の勾留請求をするかどうかを判断します。

  勾留請求がなされると、裁判所が許可不許可について判断し、これを許可すると、最大10日間の勾留が開始します。

  また、当初の勾留期間中に、勾留延長の請求がなされ、裁判所によってこれが許可されると、最大10日間、勾留期間が延長します。

  つまり、最大で23日間(逮捕72時間、勾留20日)もの長期間にわたって、身柄を拘束されてしまうおそれがあります。

  身柄拘束の期間が長期にわたると、職場や学校などに判明してしまうリスクがあり、社会復帰が困難になるおそれがあります。

2 家族や友人との接触の遮断

  逮捕直後や接見禁止処分がなされた場合、家族や恋人、友人であっても、被疑者と面会することができません。

  一方、弁護士は、逮捕直後であっても、接見禁止処分がなされていたとしても、被疑者と面会をすることができます。

そのため、捜査の見通しや捜査機関による取調べ等への対応方法について、相談することができますし、家族や恋人、友人などとの連絡手段になってもらうことができます。

夏と交通事故

 最近は、気温がぐっと上がり、いよいよ夏本番がやってきたかなという印象です。

 私が勤務している名古屋でも、気温が35度を超える日もあり、デスクでは、小型の扇風機が必須となっています。

 これから、さらに気温が上がり、40度近い日が来るのかと思うと、やや気が滅入りますね。

 日本の四季は、世界に誇ることができるものであると思いますが、この夏の暑さは、なかなか身体にこたえます。

 例年、熱中症などで救急搬送される方もいらっしゃるため、皆様にも、ぜひお体にはご自愛いただきたいです。

 さて、夏は、夏休みやお盆休みなどで、家族での外出の機会が多くなる時期でもあります。

 家族旅行や地元への帰省などの際には、自動車を利用する方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 特に、今年の夏休みは、新型コロナウイルスが5類に引き下げられた後での初めての夏休みということで、これまで新型コロナウイルスの影響を考慮して、家族旅行や帰省などを控えていた方の外出も増えることが予想されます。

 多くの方が、自動車を利用して、交通量が増えれば、交通事故の件数も増加する可能性があります。

 当然ですが、各自が、しっかりと安全運転を心がけて、交通事故が発生しないことが一番良いことです。

 交通事故がなくなると、弁護士の仕事としては困るのではないかとのご心配を頂くことがありますが、事故がない社会になることが一番良いと思う気持ちに変わりはありません。

 そんな中でも、万が一、交通事故の被害に遭ってしまったという場合には、全力でサポートさせていただきますので、ご相談ください。

台風と電車の運休

私は、自宅から事務所まで電車通勤をしているのですが、先日、台風の影響による大雨で、電車の運休・減便などがありました。

JR名古屋駅構内では、ホームへの入場制限がかけられており、私が普段使用する路線のホーム階段下から、桜通口のタクシー乗り場の付近まで、ずらっと行列ができていました。

これまで大雨などで、電車の運休・減便などの経験はありましたが、このようなホームへの入場制限は初めての経験で、いったい電車に乗るまでにどれくらいの時間がかかってしまうのだろうかと不安な気持ちにもなりました。

私は、そのあとで、打ち合わせの予定があったため、なんとか他の手段で移動できないかと、名鉄(名古屋では有名な名古屋鉄道のことです)まで、移動し様子を見ると、名鉄は特に入場制限もなく、電車に乗ることができ、一安心しました。

車内は大変混みあっていましたが、JRでホームにたどり着くまでに相当時間がかかるであろうことを考えると、名鉄にはスムーズに乗ることができて良かったと思いますし、打ち合わせにも予定どおり参加することができました。

公共交通機関は、とても便利ですが、自然災害などでストップしてしまったときに、臨機応変に対応できる選択肢を持っておくことは重要だと改めて感じました。

みなさまもお気を付けください。

大型連休とマスク

 先の3月にマスクの着用が個人の判断に任せられることになってから初めての大型連休が過ぎ、行楽地の様子を映したニュース番組でも、マスクを着用していない方の姿が見られました。

 私の勤務地に近い名古屋駅でも、最近では、2割~3割ほどの方がマスクをしていない印象です。

 まだまだ全員がマスクのない生活に戻るには時間がかかりそうですが、少しでも早くコロナ以前の生活に戻れることを願っています。

 一方で、この2~3年の経験で、リモート業務などの新しい業務形態も出てきており、完全にコロナ前の状態に戻るのではなく、時代のニーズに合致した形での進化が問われるときであるとも考えています。

 また、5月8日には、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行したとはいえ、まだまだコロナウイルスに対して不安を持っている方もいらっしゃるでしょうし、私たちの事務所では、当分の間、お客様とお会いする際にはマスクを着用させていただく方針を決めました。

 コロナに関する融資を受けたが返せないという法人の倒産案件も増えている状況で、コロナの影響から完全に抜け出すことは難しい状況ではありますが、ご相談くださった方の悩みを少しでも軽くすることができるよう今後も努めていきたいと改めて思うところです。